GeForce GT 710を使ったハードウェアエンコ―ド。NVENCは爆速だった。

2023年8月30日

こんにちわスピカです。(このブログのオーナーです。サイドバーにプロフィール掲載してます。目立たないように下のほうに掲載してます・・)今回はハードウェアエンコについて書いています。私はゲームは基本しないため、しても将棋くらいかな・・。重たいゲームを動かす高級なビデオカードなんて使っていません。

ただ、動画を変換したりしますので、いままではソフトエンコで行っていました。そんなおり格安ビデオカードでもハードエンコできるかも・・てお触れがネットでちらほら見かけるようになりました。が肝心な人柱情報がありません。そこで一大奮起し今回挑戦してみることに。・・

ところでNVENCって

NVENCは本来動画変換を行うにあたり、CPUでやっている作業をNvidiaのGPUが肩代わりして行う変換方法。AMDではVideo Codec Engine(VCE)、INTELではQuick Sync Video(QSVがそれに該当する。

NVENCが使えるビデオカードって

GeForce シリーズのGTXデスクトップGPU 600シリーズ(Kepler)以上からその後継モデルならできる。またOSはWIN7以降で対応ドライバがないとだめ。

 

ネット上で掲載されているのはそのほとんどがハイスペックビデオカード

ネットを徘徊しても動画変換に用いているビデオカードはそのほとんどがハイスペックのもの。たとえば、GeForce GTX 980 とかエントリーでもGeForce GTX 750とかしかなくローエンドでは変換できないのかと思いつつ今までやらないでいた。

 

がしかしソフトウェアエンコでは時間がかかりすぎる

私のPCはもうすでに8年が経過しようとしている骨董品。そのスペックは

CPU Core 2 Quad Q9300

マザーボード GIGABITE GA-EP35-DS3R

メモリ DDR2 6GB

SSD 128GB

HDD 1.5TB+0.5TB+1.0TB

とその当時はそこそこのスペックだったが今ではセレロンより劣る。

ビデオカードは 最初はGeForce GT 240 それが壊れて AMD RADEON HD 4670

そしてそれも壊れ、いよいよ本体ごと買い替えかと思ったが、そこそこのレスポンスもあり、消費電力さえ気にしなければ、とりあえず使えるため、今回GeForce GT 710を購入。

このスペックでソフトエンコすると、30分程度のtsファイルをMP4に変換するのに25分強かかる。処理速度は28〜30FPS程度。

ほとんど再生スピードである。

 

いい加減買い替えろって言われそうだが・・・

このころの機種は、APUとかIGPUなんてまだない世代で、しかもマザーボードにビデオチップがないため、外部ビデオカードが必要となる。オンボードGPUがあればオンボードでもいいかな程度のビデオ性能でよく、あとは動画を見たりするため、デコーダがあればいいかな程度。

そして購入したのが

 

そのためGT710なんてめっちゃローエンドを購入した次第。ただこれでもGPUエンコードは出来るとネットでは書かれているが、実際そのレビューは見ていない。そのほとんどは上記で書いたハイスペックなビデオカードでである。

今回、こんなローエンドなGPUでもハードウェアエンコに成功したのでここで書いていこうと思う。

 

で今回は、A's Video Converter を使わせて頂き、挑戦しました。

まずはソフトのインストール

A's Video Converterのサイトから

赤く囲ったリンクから好きな方をダウンロードしていただき、インストーラ付きならウィザードで、またインストーラ無しなら、解凍ソフトを用意して頂き、フォルダ内に解凍しておく。

 

もし起動時にランタイムエラーがでたらが.NET及びC++ランタイムをインストールしておいてください。また、エンコ時のエラーもこれが原因の可能性が高い。

私も最初は成功したものの次からのエンコでなぜかエラー。変換できずさんざん悩んで基本に立ち戻り、ランタイムをインストールしたらあっけなく変換できた。

私が入れていたのはMicrosoft Visual C++ 2017ではなくMicrosoft Visual C++ 2012だっため、最初はなぜかうまくいったが翌日エラー沼にはまってしまった。

 

エラーで進まなくなったら基本に立ち戻ろう。

 

A's Video Converterのサイト中段から

 

 

次にLAV Filtersの導入方法

A's Video Converterのサイト中ー下段あたり

 

LAV Filtersの導入方法のリンクから

上記のようなページのLAV FiltersのZIPをダウンロードして下さいのリンクからZIPファイルをダウンロード。今回はLAVFilters-0.70.2-x64.zipを指定。

X86かX64かはOSで判断、最近のWIN10PCならx64で大丈夫かと・・・

 

 

そしてA's Video Converter を起動してファイルを指定をクリックして先ほどダウンロードそたZIPファイルをそのまま読み込む。

Complateと表示されれば完了。

 

Marumo ISDB Splitterのインストール

LAV Filtersの導入方法のすぐ下の

リンクMPEG-TSの変換方法をクリックして

Marumo ISDB Splitterをインストールしてください。

MPEG-TSの変換方法に詳しく書いてあります。

「茂木 和洋氏のサイトであるまるも製作所から「Marumo ISDB Splitter」をダウンロードして下さい。」と書いてありあますが、Marumo ISDB Splitterのリンク先を探すのが結構大変でした。よって直リン貼っておきます。ここだよ

 

もし、ZIPファイルのインストール中にエラーがでたらLZHを解凍してからそのA's Video Converterの「フォルダを指定」から解凍したフォルダ内のbinフォルダを指定すればインストールできるはず。(説明中段に書かれていますが。)

 

こんなメッセージがでたら解凍すべし

指定するフォルダは必ずbinフォルダにしないと失敗します。(ここ重要)

 

また、読み込んだZIPファイルやLZHファイルがリストに上がってしまったら、A's Video Converter自体のバージョンが古い可能性があります。最新版にしましょう。

 

準備が整ったら、早速変換

使ったファイルはTSファイル。

フォーマット : MPEG-TS
サイズ : 2.39 GiB
ながさ : 23分 39秒

設定は目標ビットレートを7000kbpsだけいじった。あとはデフォルト。

 

ちなみにソフトエンコでは20分程度かかっていた。

早速ハードウエアエンコ開始

そして終わってみてビックリ。

変換時間 5分13秒、平均変換速度 136FPS

 

最高では152FPS瞬間ででていたのは驚きである。ちなみにそのときのCPU使用率は20%以下だった。

たかがGT710、されどGT710

たしか他のサイトでやっていたハイエンドビデオカードでの変換もこのくらいかもっと遅かったような。

 

こんなローエンドなGPUでもここまでのパフォーマンスがあるのには正直驚いた。

以前AVIVOで変換した時も爆速だったがいかんせん画質が・・

 

最近ではHEVC(H265)へ移っているためH264の需要は減りつつある。しかし何世代前かのPCを使用しているユーザーも多い。たかが4000円もしないビデオカードで何万円もするビデオカードの代替品になるのは非常にうれしい。

 

ちなみにHEVC(H265)が使えるのはMaxwell Gen 2 (GM20x)以降になるようで、HEVCで変換したいなら

以降のビデオカードが必要のようです。

 

このあたりがよいかも

 

変換画質はどうか。

ソフトエンコと比べて確かに多少の見劣りはするが、ビットレートが同じなら比べなければ分からない。

変換効率と天秤にかければ、使わない手はないぐらい進歩した画質である。

先ほども書いたがAVIVOコンバーターは当時激速でした。がしかし画質、容量とも満足のいく代物ではなかった。

今回のNVENCは少なくともこれを凌駕する魅力がある。

 

お手軽ハードエンコにはIntelのQSVもある。こちらでも試してみた。

ただ私の機種がj1900とATOM系なため、本来のCORE-iシリーズより見劣りする結果となると思われる。

 

それでも94FPS出ている。

こちらでもよいかとも思うが、やはりGT710には驚くばかりだ。

 

総 評

H264はH265に比べれば、一世代前のフォーマット、トレンドはH265というかもしれない。

しかし私のようにゲームは基本しない。動画がCPUの低利用率で見られればいいや程度の人がGTX980やTITAN、今はその後継のGTX 1080となっているが、ゲームやマイニングをしないユーザーにとって宝の持ち腐れと同時にお金の無駄使いになる。

最近ではRAYZENなどハイスペックなCPUが手の届く金額になり非富裕層PCユーザー的に朗報が続出していますが、そういったハイスペックなCPUはGPUを内蔵していないのが現状です。

そういったゲームはしない低消費電力向けユーザーにはこういった。ローエンドGPUは重宝されるのでは。

 

期待された GeForce GT 1030だが・・・

今年発売された。GeForce GT 1030は、ローエンドGPUユーザー向けに発売されたが、ちょっと気になるニュースもある。

それは、NVENCが出来ない

ローエンドビデオカードはこのGT700シリーズ以降発売されてこなかった。ローエンドはAMDのAPU(Accelerated Processing Unit)やIntelのiGPU(integrated GPU)のようにCPUパッケージに内包される形のほうが需要があったため、メーカーが力を入れてこなかったのが現状のようです。

GeForce GT 1030はpascal世代の最新チップを使った、ローエンドGPUですが、今までのローエンドよりも多少高額化してきています。

描画性能はGT710の3倍から5倍以上

にもかかわらず、動画変換でのNVENCが利用できない。動画変換を目的に購入を検討されている方は気を付けた方がよいでしょう。

記事はこちら

 

多少古さを感じますが、実はこのGT710は2016年の1月発売とまだ2年あまり、それほどは古くはないのです。

消費電力は今回計測はしませんでしたが、そもそもGT710自体の最大消費電力が19w(公称値)なため、気にするほどはないと思います。

 

私の機種の場合ビデオカード以外のほうが電力食っている状態だから・・。

 

低価格な動画変換を目的にビデオカードの購入を検討されている方は、

GT710は意外とよい選択肢になると思われます。

 

 

ファンレス(無音)だったら