ジオタグとは 位置情報のない写真にジオタグを書き込む方法
スマホならまだしも写真専用機、いわゆるカメラというやつにGPS機能が付いたものは結構少ない。そんなカメラで撮った画像に位置情報を簡単につけることが出来たらうれしくありませんか。
GPSって何?
まずはGPSについてちょっと説明、知っている人は読まなくてもけっこう。 GPSとはグローバルポジショニングシステム(全世界測位システム)の略。アメリカが軍事目的で打ち上げた約30個の人工衛星の位置情報を民間に開放し利用できるようにした。衛生からの電波を受信し解析することでその位置を特定するシステム。
30個と言っても常に日本の上に30個あるわけではなく、また受信機の性能により受信できる衛星の個数も変わってくる。
一般的には、車のナビシステムなどに利用されているが、過去に中東などで軍事的緊張が走った時などはそちらへ衛星がいってしまい、受信できる個数が減るなんてことも言われたりしました。また専門的な測量の世界でも、GPSは使わており、より精度が高く、より短時間で測位できるよう。VRS-RTK方式なんてものも使われています。
最近ではGPSだけではなく、ロシアのGLONASSや日本のQZSSなどもあり、衛星の個数の増加により精度が高くより短時間に測れる取り組みがされています。
GPSに位置情報を写真に書き込む
写真にはカメラの種類、絞り、シャッタースピード等を書き込むエリアがある。これをExif(Exchangeable image file format(エクスチェンジャブル・イメージ・ファイル・フォーマット))といい位置情報もここに書き込まれる。スマホならGPSセンサーが付いているため、これをonした状態で写真を撮影すればExifに位置情報も書き込まれる。
まだまだ少ないGPS搭載カメラ、多くのカメラが今だGPS未搭載
写真専用機の世界では増えてきたとは言えまだまだカメラ自体にGPSを積んだ機種は数えるくらいしかありません。
コンパクトデジカメでは
などが内蔵している。
またフラッグシップ機でも例外ではなく、メーカーの気合があまり入っていないのも現実 最近では多少機種も増えつつあるようだが・・・ 一眼レフでは例えば
Canon EOS6DやEOS 7D Mark II、PENTAX K-3Ⅱ
等があります。
測位のスピードはけっこうよいらしい。
一眼レフに限ってはレビュー記事などを読んでいるとFIXするスピードもそこそこ速いとのこと。
ただ、コンパクトデジカメの世界では個体差があるらしく数分待たされる場合もあるとか。(当然受信状況にも左右される)
GPSの性質上仕方ないのだろうが、・・・
GPS情報をスマホで取得して、Pcで写真にExif情報として書き込む。
で、現状GPS機能を内蔵していないカメラを持っている人が大半だと思います。 そういった人たちが旅行先で撮った写真などに位置情報がほしいなんて思った人も多いはず。 ましてやグーグルがマップやアースなどで写真を表示しているところを見ると、自分も行った先の写真がここに表示できれば、思い出も映えるはず。なんて思ったりして・・・
10年近く前だったかGPSロガーなるものを見たとき、これってすごいねと感じた こんな感じのもの、今でも売っている。当然スマホよりもGPS性能自体は優秀?
スイッチを入れ持っているだけで位置情報を取得。その後パソコンでデジカメで撮った写真と合体。 位置情報の書き込んだ画像ファイルをグーグルアース対応のソフト、例えばピカサ(今はフォトに吸収)等で表示させれば撮影した位置が表示される。
GPSロガーみたいな専用器まで必要ないっていう人はスマホを使って似たようなことが可能です。
今はスマホの時代。スマホはオールマイティーです。当然GPS機能は標準装備。WIFIを利用したA-GPSとの連携も可能となり、利便性は高まっています。
まずは持っているスマホにGPSロガーアプリをインストール。
GPSロガーAndroid これは広告もなく、PCやGoogleドライブへのGPXファイルやKMLファイルの転送機能も備えている。 地味だがすごいアプリです。バックグラウンドで実行させていてもバッテリーの消費も意外と少ない。
パソコンで位置情報と写真を一体化
スマホでGPSロガーを起動しながら、きままに写真撮影をしたら自宅にもどりスマホで記録したGPSファイルをパソコンに転送。 パソコンで位置情報と写真を一体化するためのソフトを2つ紹介。
JpegGpxMerger
スマホで記録したGPXファイルをPCへ転送したらこのJpegGpxMergerへ読み込む。 そして画像フォルダを選んで下のマージボタンを押せばGPS情報が書き込める。 カメラとの時差修正もオプションで変えられる。シンプルだが肝は抑えたソフト。
Javaソフトなため、Javaランタイムがインストールしていないと起動しない。前もってインストールしておいてください。
GeoSetter
こちらは画像を見ながら位置情報を付加できるソフト。このソフトのすごい機能が2つある ①撮影した画像を見ながら、GPSロガーファイルと照合し位置情報が書き込める。 JpegGpxMergerと同じだが、画像を見ながら書き込みができ、位置の修正も可能となかなかの優れもの。
②グーグルアースの画面をクリックすることで画像ごとに位置情報を記録できる このソフトの最大のウリがこれ。画期的機能で、ロガーがなくても位置情報が書き込める。
例えば、スマホやGPSロガーをもって来なかったとか、持っていても始動させていなかったなど、カメラで構えた時にはそちらに集中していて忘れていたなんてことも。
そんなときのためのソフトといっても過言ではない。グーグルアースの画面を見ながらその位置をクリックすることで位置情報が書き込める。
自分が行った場所を右ペインの地図表示部分に表示させクリックすると赤ランドマークが表示される。その赤ランドマークを更にクリックすると下記のような表示が出てくるその”選択イメージに位置を反映”をクリックしてやると選択した画像に一時的に書き込まれる。それでOKなら”全ての変更点を画像ファイルに保存”アイコンをクリックして実行すれば終了。エラーが出ることもあるが、警告は他情報がない場合などに出るようです。
様々な使い方ができるGeoSetter
市販のソフトにも負けない機能満載ですがその他に 位置情報のコピー
写真撮影方向の記録
日本語対応
と至れり尽くせり状態。
書き込みにはそこそこの時間がかかりますが、動作はスムーズ。 特に撮影方向などはGPSロガーだけだと情報不足な場合もあるためこれを補完する意味でも非常に有意義なソフト
注意
インストール後、 右ペインに地図が表示されない場合があります。私もそうでした。 こんな感じ
対策としては
メニュ―画面のファイルの”設定”画面を開き”地図画面”タブをクリック
マップファイルのリンク先が
http://www.friedemann-schmidt.com/geosetter/gmap21.html
となっていると思いますがこれを
http://www.geosetter.de/map_google.html
にしてやると表示できるようになります。
総 評
カメラにGPSは本来必要な機能だと私は思います。フィルムカメラ時代ならともかく、デジタルの時代になったのだから写真の付加価値を増やしていくのもデジカメの役割と思います。メーカーにはもっと力を入れてもらいたいものですね。
そういった意味でもなかなかよいソフトです。一度使ってみては
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